ヲタ坊の恋日記 1

もし僕が、学校の屋上から「大好きだー」って叫んだら、君はどういう表情を浮かべるんだろうか。
困った顔をするのかな。
それもと、少しは照れた表情を見せてくれるのかな。
同じクラスなのに、一言も話せない僕は、屋上から好きだーっなんて叫ぶことはできないけれど、心の中ではいっつも「好きだー」って叫んでるんだよ。
この気持ち、いつになったら君に伝えることができるんだろう……。
「ちょっと、ヲタがこっち見てるよ」
「いや~、勘弁!」
女子達が僕を見て、あからさまに嫌な顔を見せる。
そう。
「ヲタ」とは僕のあだ名で、どうやら僕の顔が自分達のほうに向けられているのが気に喰わないらしい。
「ヲタ」って失礼な言い方だよな……なんて他の同級生の男友達は言ってくれるけど、ソイツだって心の中では「ヲタ」をバカにしてるんだ。
僕はそれくらいわかってるんだけど、笑って誤魔化すことしかできない。
僕が「ヲタ」ってあだ名をつけられたのは、きっとAKB48の熱狂的なファンだから。
だから「オタク」から「ヲタ」というあだ名がついたんだろう。
「だから見るなって言ってんの」
もう一度念を押して、女子が僕に言った。
僕はすぐに顔を背けるけど、心の中で「お前なんかみてねーし!!」とあっかんべー。
やだやだ。
これだから自信過剰なリアル女子は嫌いなんだよ。
そして「あっちゃん」こと前田敦子のペンケースを見て、深いため息をついた。
ああ、あっちゃん。
僕にもう少し勇気があったら、あの子たちに嫌われることなく他の男子のように友達になれたのかなぁ……。


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